艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の絆3 原作・監修:「艦これ」運営鎮守府 著:内田弘樹 イラスト:魔太郎 ファンタジア文庫

シュヴァルツェスマーケン」の内田弘樹が描く、翔鶴型航空母艦2番艦の瑞鶴を主人公とした物語。
サーモン海域での戦いに勝利したことにより、本来の方針である生き残った海外勢力との連携に重きが置かれるはずであったが、事態は急転直下する。
鎮守府より東方、中部海域とされるエリアの環礁に、生き残った人々が確認されたという。
その環礁はMI島を中心とした深海棲艦たちの完全な勢力下にあり、生存者の救助にはとてつもない困難が容易に予測された。
しかし、これを見逃すことによる艦娘への影響、特に人類を守るという大義を失ったときの影響を重く見た提督は、艦娘たちとともに「AL/MI作戦」の発動により、生存者の救出作戦を開始する。
内田氏の描く艦これライトノベル第3弾。
本書はMI作戦に参加することとなった瑞鶴を中心とした視点ということもあって、MI作戦の内容が描かれる。
(「陽炎、抜錨します!」ではAL作戦の内容が描かれるのだろうか?)
かつてのミッドウェーでの戦いをトラウマに持つ赤城、加賀、蒼龍に対して、飛龍は唯一の反撃を行ったことを誇りとしていた。
この温度差が、ただでさえ過酷な戦況の中、飛龍と蒼龍の絆に軋轢を生んでしまう。
二人の仲を取り持ち、作戦を成功へと導くことが、瑞鶴に課せられた使命なのであった。
2014年夏イベントをモチーフにした内容ということもあって、本書もまさかの二段階構成。結末は次回!
本文中、空母たちの活躍がメインながら、舞風を始めとした駆逐艦たちが味のある活躍を見せる。
特に、秋雲に課せられた任務を全うするその様は、涙なしに読み進めることはできない。
ところで、舞風、浜風、谷風の挿絵はあるので、浦風ちゃんの挿絵はどこにいってしまったん・・・?(白目