マリア様がみてる いとしき歳月(前編) 今野緒雪 コバルト文庫

最近はめっきり冬の祭典に始発から並ぶということをしなくなったのだが、
 開場直後に到着しても、やはり1時間は外で並んで待つわけで、その間にちょうど一冊読みきりました。
 冬の祭典が終わるまでにあともう2、3冊は読めそうです。
 少なくとも、第一次クライマックスまではなんとか。
内容
 卒業を間近に控えているというのに、最近の黄薔薇さまはどこか様子が変だ。
 聞けば、男を何人もとっかえひっかえしているとの話まで浮上し、
 写真部の蔦子さんは証拠とばかりに男と黄薔薇さまのツーショット写真を祐巳に手渡す。
 さらには黄薔薇さまが生活指導室に呼び出しまで。
 そんなことは決してないと弁護に赴く山百合会の面々だが、そのとき黄薔薇さまから出た言葉は、その場にいた者全てを唖然とさせた。
 黄薔薇さまの「傘はり浪人の妻になりたい」編、もうとにかくまっしぐらに進んでおられます。
感想
 ハンカチねじ切る祥子さまキタ━━━(ノ゜∀゜)ノ ┫:。・:*:・゜'★,。・:*:♪・゜'☆━━━!!!!
 祥子さまはこうした気の強い態度がいかにも祥子さまらしくて良いのだけれども、
 前回の「ウァレンティーヌスの贈り物(後編)」におけるおろおろした祥子さまもまた良い。
 攻守交替というか、業界用語(?)では「攻めと受けの逆転」とか「攻め受けの入れ替わり」などというそうな。
 なるほど。そういう用語ができるほどに普段強気なあのコがしおらしくなってしまって、
 普段とは逆の立場になってしまうというシチュエーションはクルものがあるのかもしれない。
 けれど、そんな祥子さまもたまには見たいけれど、やはり話題にのけ者にされたと勘違いしてハンカチを引きちぎってしまうくらいの祥子さまが
 らしいといえばらしいので、そんな祥子さまであってほしいと思うのである。
 ・・・余談だけれど、いい素材のハンカチを引きちぎるのには相当力がいるはず。
 祥子さまはお嬢様だし、いい素材のハンカチを持っているだろうに・・・。(;´Д`)
 それほど悔しかったんだね、祥子さま。
 でもそんな祥子さまが大好きですわよ?