鋼の錬金術師 第41・42話「聖母/彼の名を知らず」

1時間かけて丸々かけて1話のエピソードを放映するのかと思えばなんのことはない。
スケジュールに合わなくなった2話分を放映したに過ぎない。
・・・と思ったら、内容の方と41話と42話の見せ方が、「なんのことはない」どころではなかった罠。
放映のスケジュールが合わなくなったのは確かだろうが、それを利用して様々な試みが導入されていたのではなかろうか。
特に41話ではこれまでのOPとEDで放映しておいて、その後の42話で新OPと新EDを見せたのはうまかったと思う。
直前に見せられた映像と、嫌が応にも比べたくなると言うものだ。
部分部分に3Dを盛り込んで、2Dアニメとの融合を図っているが、これはサクラ大戦シリーズ(特に3以降)にその始祖を求めることができよう。
ただ、若干違和感が残るあたり、まだそのレベルにまで達していないようだ。
サクラ大戦シリーズは3Dと2Dを融合したアニメーションの始祖でありながら、未だそのレベルは最高峰)
話の内容も原作から分岐したとあって、これは原作も読まねばなるまいかと思わされる。
一つ、覚えておいていただきたいのは、この分岐はただ単に「原作に追いついたから」取られたわけではないということだ。
もし、原作が最優先で、原作の結末まで踏襲することを考えているならば、わざわざストーリーを分岐させる必要などない。
アニメ独自のエピソードを多数追加し間を持たせるか、区切りの良いところで一旦綺麗にまとめて終わらせるかすれば良いのだ。
前者の好例は過去のドラゴンボール並びにドラゴンボールZであり、原作では存在しなかったエピソードを多数導入し、時間を稼いでいた。
本作の場合は、原作と同等以上にアニメ版そのものの人気も高まっている。
それゆえに、アニメ版はアニメ版の道筋と結末を描くことが許されたのではなかろうか。