機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディションII -遥かなる暁-(前編&後編)

新作カット、アスラン&ニコルの大気圏突入シーンから。
新作部分とTV版とのつなぎを含めて、ワンシーンごとの出来具合は良い。
ラストのクレジット時の新作イラストはファンサービスの好例ですな。
いや、まさかレイ・ユウキ隊長を始めとしたミゲル・アイマン、ラスティー・マッケンジーを含む赤服クルーゼ隊を描くとは。
オマケにフレイさまは全裸ですか。
まぁ、それは良いとしてもワンシーンごとの良さはともかく、点と点が線としてつながっているように見えない点が残念。
今の段階ではガンダムSEEDを見たことがない、という人がこの特別編を見ることはあまり考えられないが、
DVDが発売され、何年も経ったある日に本作を手に取った視聴者がどう感じるかを考えると(当然、その手に取った人はTV版を知らない)、
一体、どこがどうなって今の場面が展開されているのかをうまく飲み込めないのではないだろうか。
キラ・ヤマトがなぜラクス・クライン邸で目覚めたのか、なぜディアッカ・エルスマンアークエンジェルに協力しているのか、とか。
結局、この一連の3つのスペシャルエディションというのは、劇場版「機動戦士ガンダム」をやりたかったのではないかと思えてくるのだが、
それにしては見る人に対して不親切なつくりになっているということだ。
飽くまで一過性のガンダムSEEDブームのためだけに作ったんですよ、と開き直るならばそれはそれで結構なことなんだけれど、
それこそ、ガンダムSEEDは「作品としてのガンダム」じゃなくて「商売品としてのガンダム」にしか過ぎなかった、と自明してしまうようなもんなんだよね。
だから、今私が興味を持っているのは、果たして10年後に初めてガンダムSEEDを目にした人が、本作(TV版を含む)をどう評価するのかということで。
まぁ、続編も決まっているわけだから、もうしばらくこのお祭りは続くわけかな。
それはそれで別のメリットがあるから、我々オールドタイプなガンダムファンにも歓迎だけれど。
で、続編の「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」では腑抜けたキラ・ヤマトが「地下にガンダムが隠してあるくらい言ってくださいよ!」と
促されて再起するに1000カズィ・バスカーク。(えー