星一号作戦前夜


先日、都内某所にて行われたトクさん主催の「次代のガンダムゲームを考える会」の発足会。
趣旨としては、「みんなが遊びたいガンダムゲームとは何だろうか?」ということを考え、企画していくというもの。
現状はまだ試作段階なのでクローズドな会なのだが、将来的にはセミクローズド、そしてオープンな形にもっていきたいというのが、
主宰者であるトクさんこと徳島雅彦監督のお考えである。
私は、その裏方というか雑用・お手伝いで参加させていただいた。
今回は初回ということもあって顔合わせが目的であり、
いわば「星一号作戦司令部(通称:次代のガンダムゲームを考える会)」の前夜祭のようなものであった。
参加者の顔ぶれがすごい。
(株)ベックの徳島雅彦氏、同じく菊池秀行氏。
漫画家の高山瑞穂氏、同じくゴツボ☆マサル氏。
(有)スタジオコンクエスト社長の岩田篤氏、(株)ボンズの岡田邦彦氏、作家・ライターの賀東招二氏。
メカデザイナーイラストレーターの柳瀬敬之氏、漫画家・イラストレーター・アニメーターの針玉ヒロキ氏。
各分野の前線で活躍中の方々に混ざってお話を聞けたことは、この人生の中で間違いなく5本指に入るほどの光栄な出来事だろう。
活躍する分野は違えど、(私のようなアマチュアが混ざっていようと)ガンダムという共通言語の結びつきは強い。
そこかしこで意見・情報の交換が行われ、あっという間に親睦が深まっていく。
今回の第一の目的は達成されたといっても良いだろう。
また賀東氏、菊池氏直々にミリタリーの講義を受け、正しい銃の構え方、かっこよく見せる銃の構え方などもご指南いただいた。
賀東氏、そして高山氏には、それぞれの著作に署名をいただいてしまった。
快くご署名いただいたお二方には、心より感謝申し上げたい。
これは、今後の活動への意欲と気力を奮い立たせてくださる。
賀東氏からはアニメ版「涼宮ハルヒの憂鬱」の第11話「射手座の日」の小話も聞かせていただいた。
例のモザイクガンダムの発進シーンは、きちんと作画した上でモザイク加工を施している点。
わかりにくいが、あのモザイクガンダムの後ろには、きちんとガンタンクも作画されていたという点。
キョン演じる杉田智和氏はアドリブの達人で、艦砲射撃の際の「落ちろ!カトンボ!」などは実は脚本にはないアドリブだったとのこと。
そして何よりこの脚本を執筆したのは昨年末のことであり、その他の仕事をきっちりやりぬいた上での参加だったとも。
当時、アニメ版の「涼宮ハルヒの憂鬱」がここまでヒットするとは京都アニメーション側も思っておらず、ちょっとしたファンサービスのつもりでの脚本執筆依頼だったようだ。
今回、私が参加したことへの意義としては、一般人の参加の間口を広げる際のテストケースとして、(もちろん、お手伝い・雑用役としての役割もあったわけだが)
そして、今自分の目の前に提示されている可能性に対して、自分はその可能性を掴みとろうとその身を捧げることができるだろうかという疑問に対して、
回答を得ることができないだろうか、ということにあった。
今はいわゆるサラリーマンにしか過ぎない身の上だが、通常では得られない道への分岐点を与えられたならば、
それに賭けたいと思うのは、無謀なことだろうか。
無謀であることは否定できない、と思う。
今のまま、現状維持であればそれこそ安定した生活は続く。
それもまた一つの幸せな人生なのかもしれない。
けれども、少年時代に見ていた遠くの手が届かなかった世界への道が、
そちらへ続く道が目の前に現れたというのなら、そちらに飛び込んでみるのも人生ではなかろうか。
足りないものはまだまだたくさんある。
けれども、挑戦することへの意気込みは感じ取れた一晩だった。
それだけでも、自分の生涯にとってかけがいのない夜だった。