ほしのこえ あいのことば/ほしをこえる 原作:新海誠 著:加納新太 エンターブレイン

ほしのこえ あいのことば/ほしをこえる

ほしのこえ あいのことば/ほしをこえる

新海誠監督の「雲のむこう、約束の場所」をノベライズした加納新太氏が「ほしのこえ」もノベライズした、と聞いて購入。
ほしのこえ」のノベライズは既にMF文庫Jにて発行されているのだが(しかもMF文庫Jの創設の際の第1弾のレーベルとして)、あの加納氏がどのように書いてくるのかが気になったということもある。
結論から言うと、』順序とミカコとノボルの視点の変更こそあったものの、基本的に原作に忠実。
前半がミカコ視点。後半がノボル視点ということで、非常にわかりやすい。
また原作にもMF文庫J版にもなかった新解釈が一部に。
ミカコが中学生にも関わらずトレーサーに乗る道を選んだ理由・背景として、これはこれで確かに説得力がある。
ただ、本作だと原作に忠実なので二人の再会までは描かないのね。
そこは描く必要があるのか、ないのかという議論になってしまうかと思うのだけれども。
純粋にストーリーを楽しみたい人間としては、やはり続きはあって欲しいと願うものなのだ。
だからこそ、MF文庫J版のインパクトが強かったんだな。