狼と香辛料VI 支倉凍砂 イラスト:文倉十 電撃文庫

狼と香辛料 (6) (電撃文庫)

狼と香辛料 (6) (電撃文庫)

「エーブを追う」という建前で旅を継続するホロとロレンス。
だが、その旅の途中でコルという少年を拾う。
コルは元学生で、根は真面目なのだが世間を知らなかった。
すったもんだで、コルは一時的にロレンスの弟子として教えを受けるのだが・・・。
またしても次回以降に話が続いた。今回は謎解きを後回しにされた形。
5巻から、アメリカドラマのように一つのストーリーの結末を次回に繰り越すような方式に改めたのだろうか。
今回、巻頭にこれまで旅してきた道程とその周辺の地図が収録。これは見やすい。
そしてホロとロレンスは子供が好きなら子供を宿すといい。うむ。
さて、恒例のあとがきによる資産運用の話。
支倉氏の場合は元金が大きいから、都合により伏せる金額が一日で動くということだろう。
仮に資本金2,000万円で、その全てを銘柄に注いでいたとしたら、5%の上昇で100万、10%の上昇で200万ということになる。
銘柄によっては1日で5%以上に上昇することはありうるので、あとがきのようなことが起こりうる。
「金持ちはますます金持ちになる」というのは、まさにここから来ている。
とはいっても、金持ちとは高収入の人間のことを指すのではなく、高資産の人間のことを指すということを理解しなければならない。
つまり、いくらフローが大きくとも、ストックが全くなければ、その大きなフローは大きく逆流することも往々にしてあるということだ。
そのあたりは、金融リテラシーをもたらしてくれるメンターと出会わない限り、身につけるのは難しいのかもしれない。
日本という環境は、未だそれが難しい。