機動戦士ガンダム00 第1巻 ソレスタルビーイング 木村暢 角川スニーカー文庫

巻末の黒田洋介氏の解説によると、本書は水島精二監督を始めとしたアニメスタッフの監修が入っているので、
アニメ本編では語られなかった部分に関しても、本書は公式扱いとのこと。
序盤の世界側、ライバルたちの視点や彼らの身の回りの環境などは本編では語られなかった部分で興味深い。
そして何より、本書では第1話冒頭に登場するOガンダムパイロットについて言及されているわけだが、それを含めて公式ということになるだろう。
となると、やはりOガンダムに搭乗していたのは、予想通りファーストガンダムの搭乗者だったわけだが、
しかしこのままではOガンダムパイロットもまた「蒼月昇」とクレジットされることになるだろう。
ということは、「古谷徹」と名乗るに相応しいキャラクターが「機動戦士ガンダム00」に登場するから敢えてその名の使用を避けた、という仮定はここに断たれたことになる。
では、敢えて「古谷徹」を名乗らない理由はなぜか?と最初の疑問に戻ることになる。
現状では、もう一つの仮説である「アムロ・レイ=古谷徹」というのは、もはやブランドであり、これを大事にしたい(崩したくない)という説はまだ生きている。
だが、この説が正しいかどうか、それはインタビュー等で監督やスタッフあるいは古谷氏本人が言及しない限り検証しえない。
果たして、この謎に解答が提示される日は来るのだろうか・・・?