機動戦士ガンダム MS IGLOO -1年戦争秘録- 第1-3話「大蛇はルウムに消えた/遠吠えは落日に染まった/軌道上に幻影は疾る」

艦隊戦そのものをフルCGで描いたこと自体は評価されるべきだろう。
これまでのど艦隊戦を描いた作品にもない迫力がある。
しかし、艦船1隻の動きだけを取り上げると、特に冒頭のサラミスとムサイの戦闘は、どちらも艦船の挙動としては疑問な動きが多々。
このあたりは演出上のものと捉えるべきだろう。
カニックが3D化したことでさらなる迫力を得たのとは対照的に、人物の描画はまだ課題が残っていることを感じさせる。
この段階ではまだメカは3D、キャラ2Dで住み分けて、うまく融合させる手法を取る方に軍配が上がりそうだ。
設定面なども含めて、かなり実験的な部分が多いので、これがそのまま公式というわけではないというサンライズ関係者の言葉は心に留めておく必要がある。
第1話よりはキャラも滑らかに見えるようになった。
細かな表情の変化などにまだ違和感を覚えるが、過渡期なのであろう。
相変わらず宇宙での艦船の挙動がよくわからない。
艦船の動きに関しては、いわゆる慣性の法則が働いているように見えないことがその原因なのかもしれない。
コンテナの投下とかも、あんな大雑把な投下方法でええの?とか気になるといえば気になる。
副長が芸人のなすびに見えて仕方ないが、まぁどうでもいいこと。
1話ごとにキャラクターの表情が改善されていくのがわかる。
全体的に全てのモノの動きが高機動で描かれているのが本作品の特徴と言えるだろう。
ボールの機動性が、これまでのガンダム作品の中でも尋常ではない。
気になるところがないわけではないのだが、純粋に映像作品として楽しむ分には十分なクオリティに仕上がっているシリーズ。