機動戦士ガンダムUC 第4巻 福井晴敏 角川書店

フル・フロンタルがマスクを外し、その素顔を晒すことによって、全くの別人説をまず消去する展開。
素顔の描写から、1年戦争アムロとの決闘で受けた額の傷の描写があるので、本人とも受け取れるが・・・。
本人とDNA的には同じ存在としてはクローンが上げられるが、本作にて同時にマリーダ・クルスの出自が明らかとなるので、それで打ち消したとも取れよう。
もっとも、マリーダがネオ・ジオン(グレミー軍)の遺産である12番目のプルというのも、うまい使い方なのかどうかは疑問ではあった。
5巻はリディ・マーセナスの家柄の内情が明らかとなり、バナージ(&アルベルト)のビスト家、ミネバのザビ家、リディのマーセナス家という三構造がようやく前に出てくる。
連邦の首相の家柄、ザビ家の忘れ形見、ラプラスの箱を受け継いだビストの血筋という構図がおもしろくなるのは、戦場が宇宙から地球へと変わる物語の後半からだ。