ゼロの使い魔 第15巻 ヤマグチノボル イラスト:兎塚エイジ MF文庫J

ガリア国内は、現王への不満から教皇派へと叛旗をひるがえしたガリア兵士と現王派の分裂状態に陥った。
ロマリア教皇による連合軍は、ガリア領内で現王派と睨みあいを続ける。
アンリエッタは単身、ガリアとロマリア連合軍との対立を解消するために、単独でガリア王ジョゼフとの会談に臨む。
アンリエッタの策は、これ以上ない究極の外交提案であったが、ジョゼフ王はこれを踏みにじり、アンリエッタに絶望を与える。
ジョゼフは何の感慨も覚えぬまま、人工的な太陽とでも言うべき光によって、眼下に広がる敵味方の軍勢を問わずに消滅させてしまうのであった。
シリーズ累計350万部突破とのこと。
本シリーズは、単巻での起承転結がうまいので、そろそろ間延びしてきた感があったのだが、
コミカルな側面では「レモンちゃん」というネタで爆笑させ、シリアスな側面ではファンタジーにおける「大量破壊兵器」の登場によって、俄然話を盛り上げる。
単巻ごとの安定したおもしろさこそ、350万部もの原動力なのだと感じる。