ROOM NO.1301 #10 管理人はシステマティック? 新井輝 イラスト:さっち 富士見ミステリー文庫

ROOM NO.1301 #10  管理人はシステマティック? (富士見ミステリー文庫)

ROOM NO.1301 #10 管理人はシステマティック? (富士見ミステリー文庫)

新井輝という作家は、これまでの履歴から物語を完結させることができないという印象が強いのだが、今回は話が収束に向かっているのが感じられる。
ところがどっこい、レーベルである富士見ミステリー文庫自体が廃刊になりそうという風前の灯状態で、やっぱり完結させることはできないのかもしれないとも思う。
ぶっちゃけ、ミステリー文庫は新刊を入荷しない書店が身の回りに多すぎるので、まだ入手しやすいファンタジアに移ってくれるなら、さっさと移ってくれればいい。
シーナの一連のエピソードに終止符が打たれ、シーナは幽霊マンションを卒業していく。
他の住民たちも少しずつ前に進み出した兆候が現れ、やがてくる旅立ちの日を予感させる。