聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)4 三浦勇雄 イラスト:屡那 MF文庫J

聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)〈4〉 (MF文庫J)

聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)〈4〉 (MF文庫J)

今回の表紙は背中の空いた赤と黒のドレスにレイピアという、情熱の国スペインを彷彿とさせる格好のセシリーが特徴。
本編からすると、おっぱいのせいで締めるのが大変らしい!ココテストニデルヨ!!(えー
前回の第3巻では個人的に消化不良と不完全燃焼を感じていたのだが、今回は見事にその溜飲を下げてくれた。
一部、ヒロインが血まみれになるなど、前回のヒロインの凌辱に続いて、ライトノベル的にどうなんだろう?と思うシーンもあるにはあったが、
(そういうのを意図的に描写する「イコノクラスト!」のようなダークファンタジー系ならありなのかもしれないけど。)
それ以外のルークとリサがより絆を深めた一連の流れであり、セシリーとアリアが人外に立ち向かうシーンであり、
ルークが人外の群れを屠っていくシーンなどは、「上等。シリーズ」で確立した三浦節の真骨頂を今ここに見せてくれたと思う。
そういう意味では、トータルで非常に楽しませてくれる内容だったと感じた。
そして、やはりこの4巻から一時的とは言え舞台を軍国に移し、また物語的にも大きな転換点を迎えたという意味で、起承転結の「転」に相当すると捉えられる。
そうなると否応なく、どのように風呂敷を畳むかに注目したいところだが、今回は「転」の中でも序章という形に見えるので、次回から物語がさらにどう転がるかに注目したいところだ。