金持ちA様×貧乏B様 日テレ

金持ちA様 × 貧乏B様  (2)

金持ちA様 × 貧乏B様 (2)

2003年に日本テレビで放送されていた、同じ職業における成功者と非成功者のターニングポイントはどこにあったのかを探る同名の番組を書籍化したもの。
放送自体が2年くらい続いたので、2巻分でもその一部しか紹介されていないが、それでも興味深い内容になっている。
本書を読む上で注意すべきなのが、金持ちA様は成功者であり、貧乏B様は非成功者であるが、必ずしもA様が幸福で、B様が不幸というわけではないということだ。
その事実は、本書(付属DVDにおける「焼き鳥屋」編)でも触れられており、商売を続けるのにギリギリのラインだが、常連客が存在することで決してつぶれず、それはそれで楽しい店となったとのことだ。
逆のパターンとしては、成功者として挙げられた「この指とまれ」のサイトが、紹介後6年間の間で起こった紆余曲折を考えれば、成功者と言えても幸福だったのかどうかは、第三者には決してわからない。
もう一つ本書を読む上で気をつけたいのは、飽くまで特定の分野で成功を収めてきた人間は、ターニングポイントでのひらめきや努力があったという事実であって、
その方法論をそのまま自らの事例として適用できないにしても、何らかのヒントを得ようという姿勢で読むことだろう。
もちろん、純粋な成功物語として読むという感覚でも十分に楽しめるのであるが。