機動戦士ガンダムUC 第10巻 福井晴敏 角川書店

マリーダの尊い犠牲を経て、ついにラプラスの箱にたどりついたバナージとオードリー。
彼らはそこでサイアム・ビストと出会い、箱の処遇を決断する。
フル・フロンタル最後の妨害や、コロニーレーザーの照射を乗り越え、彼らがたどりついた結末とは・・・!?
ラプラスの箱が連邦憲章であったことまでは予想通り正解だったが、連邦政府が成立していない証拠ではなく、
連邦政府の運営権を宇宙に進出した新たな人類に譲り渡すという条文があったが故に、ジオン・ズム・ダイクンニュータイプ論と結びつき、政府が転覆してしまう可能性が高まったというのが真相だった。
ラプラスの箱の真相や、フル・フロンタルの正体といった謎解きが行われるのだが、
それよりなによりサイコ・フィールドを発動させた代償として、ユニコーンと一体化してしまったバナージが帰還するまでのくだりが、思わず息を詰まらせられる。