狼と香辛料XV 太陽の金貨 支倉凍砂 イラスト:文倉十 電撃文庫

デバウ商会が牛耳るというレスコの町にたどり着いたロレンスたちだが、ウワサとのあまりの解離に面食らってしまう。
市壁や税金、規律や組合などもないという自由の街レスコの活況ぶりに、ロレンスたちの心は躍る。
そしてこの街で、ロレンスはついに自分の店を手にするチャンスを得る。
しかし、デバウ商会の考えが読めないロレンスは、チャンスを目の前にして手を伸ばすことができず・・・。
まさかまさかの二段落としで、本作は上下巻構成ながらも単巻で楽しむことができた。
最後の伏線のみが気がかりだが、それこそ上下巻構成の目論見通りということだろう。
作者の本シリーズにおける集大成になりうる上巻と見た。