シュヴァルツェスマーケン 第3巻 縹渺たる煉獄の彼方に 原作:吉宗綱紀(アージュ) 文:内田弘樹 イラスト:CARNELIAN ファミ通文庫

第666戦術機中隊隊長であるアイリスディーナ・ベルンハルト大尉と志を共にすることを決意したテオドール・エーデルバッハ少尉。
その彼の前に生き別れとなったまま行方がわからなかった義妹、リィズ・ホーエンシュタイン少尉が、第666戦術機中隊の衛士として配属される。
再会の喜びもひとしおだが、彼女は国家保安省から送りこまれたスパイではないかとの懸念が付きまとう。
テオドールは、アイリスディーナを補佐するべく、中隊付属の政治将校との関係強化やリィズの動向を見定めるなど、中隊の命運を左右する役割を任される。
そんな状況の中、欧州方面のBETA漸減を目的とした国連軍、米軍、NATO軍、ワルシャワ条約機構軍の四軍共同作戦が実施され、第666戦術機中隊もこの作戦に参加することとなる。
今回は本文中に本場ドイツの黒ビールを飲む描写が存在し、とても、とても黒ビールが飲みたくなる。
そして、本作を読むことにより1980年代のBETA大戦の様相を知ることとなり、結果、設定資料としての文字情報だけでの想像がより膨らみ、マブラヴの世界観が広がったなと感じた次第。
関連作品、スピンオフの作品によって世界観が広がったと感じる瞬間が、ある意味うれしい瞬間でもある。