君がいた季節 アージュ

君がいた季節 初回限定生産版

君がいた季節 初回限定生産版

アージュの原点となる作品のフルリメイク作品。
マブラヴ オルタネイティヴ」シリーズに関係する人物たちがヒロインとして登場することもあり、同シリーズのファンであればオルタとの関係性を含めて楽しめる内容となっている。
また、初回限定版はボーカルアルバム、サウンドトラックも付属する豪華仕様。
さらにはダウンロード特典として、「マブラヴ オルタネイティヴ クロニクルズ」シリーズの「告白」がプレイできるようになる。(こちらは2012年11月末までが公式なダウンロード期間)
たび重なる発売延期に、発売直後のモザイク漏れによる回収騒動、トレス問題等々、色々と騒動のあった本作だが、そういったものが記憶から薄れている今プレイするには、純粋に楽しめていいかもしれない。
今では初回限定版ながら、当時の騒動があったことも影響してか半額にて入手できるほどである。
ただ、ダウンロード特典の公式なダウンロード期間がもうまもなく終わりを迎えようとしているので、今からプレイしようとする人間は購入してすぐにでも特典をダウンロードしておく必要があるだろう。
プレイ時間はこれまでのアージュ作品の中でも最長の67.5時間(ダウンロードによる追加シナリオ分も含む)。
そして上記の「告白」のプレイ時間が6.5時間。計74時間。
マブラヴマブラヴ オルタネイティヴを2つで1つの作品ととらえるなら110時間近くになるが、純粋に一本のゲームとしてはここまで長い時間堪能させてくれたのは久方ぶり。
ヒロイン、サブヒロイン、ある種のBAD ENDを含めて9本のエンディング数。
どのヒロインにおいても、主人公の前島正樹が持ち前の前向きさと誠実さを発揮して、写真家として大成していくととも、ヒロインとの幸せをつかみ取っていく人生を垣間見られる。
その中で、オルタシリーズとの関わりがある宗像美冴と風間祷子は少々特殊かもしれない。
本作は元々、伊隅4姉妹と前島正樹の物語であり、宗像美冴と風間祷子はオルタシリーズからのスピンオフとして本作に登場した趣がある。
だが、本作での二人はサブヒロインとしてきちんと成立しているので、本作によって新たに構築された二人のキャラクター性が、今後オルタシリーズに何らかの影響を与えることが期待できる。
そういった意味では、本作もオルタシリーズの世界観を広げ、アージュ作品同士によるシナジー効果を果たしているものと感じた次第。