蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- 第4話「横須賀急襲」

日本に残された最後の砦である横須賀港に急襲を仕掛ける大戦艦ハルナとキリシマ。
それを迎え撃つイ401と千早群像たち。
群像は海の底に沈んだ旧横須賀市街地の地形を利用する戦術で、キリシマとハルナを巧みに攪乱する。
戦力差だけで見れば圧倒的な差があった両者の対決であったが、群像の戦術を前にキリシマとハルナは致命的なミスを犯してしまう。
傑作・原作第3巻の内容を元にしたエピソード。
原作とアニメ版の大きな違いとしては、絶望の世界にいる人類を描くか描かないの違いなのであろう。
アニメ版は限られた尺の中で、最大限にアルペジオの魅力を伝えるために、千早群像たちの文字通り群像劇に絞った描き方をしており、それはそれで一つの方法論である。
どちらが良い悪いという話ではない。
アニメ版はアニメ版として、完結される描き方を楽しむとして、原作を読んでいない方には、ぜひ原作の方も読んでみていただきたい。
本エピソードは、その違いが決定的に表れており、絶望の淵に立たされた人類が、群像たちの力を借りたとはいえ、自分たちの手で自ら絶望の中で希望の光を灯す展開は、初めて読んだときは鳥肌が立った。