艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します! 築地俊彦 イラスト:NOCO ファミ通文庫

まぶらほ」の築地俊彦が描く艦これライトノベル
主人公は陽炎型駆逐艦1番艦の陽炎。
鎮守府にて深海棲艦との戦いに備えて訓練に明け暮れていた陽炎は、ある日突然、艦隊の総司令部たる横須賀鎮守府に転任となる。
同型艦の不知火を始め同期との別れを告げた陽炎は、横須賀鎮守府において存在しないはずの第十四駆逐隊の嚮導の任務を課せられる。
綾波駆逐艦8番艦の曙、同じく10番艦の潮、睦月型駆逐艦5番艦の皐月、同じく8番艦の長月、朝潮駆逐艦9番艦の霰という、横須賀鎮守府の中でも厄介者扱いされていた駆逐艦たちと艦隊を組むこととなった陽炎。
一癖も二癖もある艦娘たちとの波乱に満ちた鎮守府生活の中で、陽炎と第十四駆逐隊の艦娘たちが掴み取ったものとは・・・。
築地俊彦氏による艦娘の位置づけは、前述の内田氏の世界観設定と大きく異なり、元々艦これの世界に存在する人間の中から適性試験によって「選抜」、「選出」によって艦娘になるのだという。
いずれの世界観にしても、どちらもベテラン作家が手掛けているだけに艦これの世界をより拡張する作品として読むことができる。
そのため、空母好きなら「鶴翼の絆」、駆逐艦好きなら本作のようにお好みの艦種や艦娘が登場する作品を選んで読むのが良いと感じられた。