太平洋戦争 日本の海軍機 11機種・56機の航跡 渡辺洋二 光人社NF文庫

「艦これ(艦隊これくしょん)」に登場する艦載機の名前を聞いたことはあれど、その機種がどのような背景で誕生し、どのように活躍したのかを詳しく知らなかったところに、ちょうどよい本書を見つけた次第。
すると、艦これで抱いた各艦載機への印象と、実際の誕生背景や実績に、大きな違いのある機種も存在して興味深い。
中たとえば、九七式艦上攻撃機大東亜戦争(太平洋戦争)時には旧式化しつつも、本機が生まれた日華事変(日中戦争)時には、世界のトップをいく革新的な機体として活躍したという。
また、軽巡洋艦重巡洋艦にデフォルトで搭載されている零式水上偵察機は、気が付けば倉庫を圧迫するので、マメに解体処分されてしまう存在だが、
本機は一度失格機の烙印を押され、そこからの技術者たちの努力による劇的な逆転劇があったというとてもドラマチックな機体であり、なおかつその信頼性の高さが現場では評価されていたという。
艦これをきっかけとして、こうした史実の様々な事柄も、少しずつ取り入れていきたいと思った次第。