戦わざる提督 米内光政 半藤一利ほか 新人物文庫

元々、大日本帝国海軍の中でも、米内光政提督が好きな人物の上位にランクインしていたのだが、本書を読んでますますその感情は強くなった。
海軍軍縮条約の賛成、日独伊三国同盟への猛反対、対英米協調路線とその内閣崩壊のきっかけをつくった畑俊六陸軍大将を、戦後の東京裁判で徹底して庇い通した器量。
大戦末期の絶望的な状況下での終戦への努力と、戦後の海軍としての最後のご奉公。
どのエピソードも米内光政という人物の魅力を際立たせる。