マリア様の贈り物 PsGシステム研究所

第二章「白い軌跡」
第一章が三学期の初めで、福沢祐巳視点の物語だったのに対し、第二章は12月24日、作品で言うところの「マリア様がみてる いばらの森」の「イブに会えたら」の場面を、佐藤聖の視点で描いている。なので原作を見返しながらプレイするとより一層、こうニヤニヤ感がたまらんことになります。おさらいしておくと、この日は佐藤聖の誕生日であり、山百合会のクリスマス・パーティーの行われた日で、さらに言えば須加星がリリアン女学園を訪れた日でもある。この日、須加星と二人並んで学園長室まで歩いた佐藤聖。二人はどんな会話を交わしていたのであろうか。このやり取り、そしてその後の山百合会でのクリスマスパーティーでの模様が実に心温まるエピソードとして仕上がっている。
オマケ
またしても志摩子さんのイベント絵キタ━━━━━━┌(_Д_┌ )┐━━━━━━ !!!!!
第三章「見えない鎖」
内容
時間軸は「いばらの森」からさらに過去へと戻って「黄薔薇革命」へ。島津由乃が心臓の手術を終え、一月経つか経たないかの頃の支倉令の視点から描かれる物語。手術前と同じように由乃に接しようとする令に対して、由乃の怒りが爆発。リリアンかわら版には「黄薔薇革命再発!?」などと書き立てられる始末。ついには黄薔薇さま直々の呼び出しを食らい、黄薔薇さま紅薔薇さまの前で詰問される令と由乃由乃は、自身と令のそれぞれの自立、すなわち両者の距離感の見直しを求める。しかし、令にはそれが理解できない。
二人の仲の修復は可能なのだろうか・・・?
感想
どうも「レイニーブルー」の「黄薔薇注意報」とかぶるような印象を受ける。「黄薔薇革命」の後、元の鞘に戻った直後の話という時間軸も少々気になる原因か。さらに言うならば、第一章、第二章では文句なしだったイベント絵が、第三章では粗が目立つ。どうもキャラクターによって粗いキャラとそうでないキャラになっているような気が。志摩子さんの立ち絵、イベント絵は非常に満足だったのだが、黄薔薇姉妹はその割を食う形になってしまったのかも。ストーリーそのものに評価を限定するならば悪くなかったと思います。
オマケ
山口真美たんキタ━━━━━━┌(_Д_┌ )┐━━━━━━ !!!!!
第四章「マリア様の贈り物」
内容
冬休みも近づいたある日、リリアン女学園内に住み着いた猫、ゴロンタの様子が変だという。よくよく調べてみると、なんとゴロンタの妊娠が発覚。しかしゴロンタを保護すべきかどうかで小笠原祥子支倉令の意見が食い違い、対立してしまう。苦しんでいるゴロンタを助けたいと思わないかと感情に訴える令に対し、祥子は自然の摂理に従うべきで、むやみに手を貸すべきではないと主張。これに島津由乃が同調し、藤堂志摩子は令の側についた。ゴロンタの処遇をめぐる最後の一票は、なんと福沢祐巳の手にゆだねられることとなってしまったのである。果たして、祐巳はゴロンタの保護、非保護のどちらに投票するのだろうか・・・?
感想
や、もう最高!祥子さまのイベント絵が良かったとかそんなことじゃなくて(いや、確かにそれもあるけれど)、「マリア様の贈り物」のタイトルに相応しい内容で、このシナリオのために1,000円を出した価値はあったと感じた。総じてシナリオと音楽は良かったと思う。あとはキャラの立ち絵とイベント絵の部分的な粗さだけだが、良いものは非常に良い出来だけに惜しい。とは言えシナリオを進めているうちにあまり気にならなくなるので、及第点か。総じて言えば、志摩子さんの胸チラと短パン姿の武嶋蔦子さんのあんよは最凶ってこった。(えー