プラネテス Phase11「バウンダリー・ライン」

タイトルは「境界線」という意味。宇宙での境界線とはなんだろう、第1宇宙速度と第2宇宙速度のことだろうか、などと考えていたが、そうか地球上の境界線のことか。
機動戦士ガンダム」の各作品は地球連邦という超国家群が成立したために、国境はなくなったというのが建前でそれでも民族紛争は存在するとか、また全人口の80%、90%が半ば強制的にスペースコロニーに移住させられたものだから、地球上での民族紛争、国境線問題はほとんど見られなくなった。しかし、今度はその対立が宇宙に住む者対地球に住む者として現れてしまったということになっている。「ガンダム」というのは、現実的に詰め込まれている部分がある反面、ひどくファンタジー要素に頼った面もあることは忘れてはいけないのだが(逆にそのファンタジー要素があるからこそガンダム足りえるという面もある)、プラネテスは現時点で考えられる現実的な宇宙事情、地球事情を描いている作品だと強く感じる。もちろん、どちらが良いというわけではなく、それぞれの作品の持ち味として考えるべきなのだが。