アニメ版AIR 第9話「つき-moon-」

ここまでは完璧というか非の打ち所がないとしかいいようがない。無駄なぜい肉をの一切をそぎ落とし、身体の維持に必要な筋肉は一切落とさず完璧な肉体を築き上げたのがこの作品。「summer編」もそれがきちんと実践されていて、言うことなし。
表現にしても神奈の魂が人という器には大きすぎるという部分の描写は初めて本作に触れる人にもわかりやすかったと思う。こういう細かい部分の表現がうまい。原作という素材がそもそも突き抜けているのだが、それをどのように料理する、見せるかによって受け取り手を魅せるかどうかが決まるわけだが、京都アニメーションはこれがまた実にうまい。「フルメタル・パニック?ふもっふ」のときにもそれは痛感した。原作を知らない人が楽しめることはもちろん、原作を知っている人はその料理の仕方、アレンジの仕方で二重に楽しめるアニメ作品を生み出せるのが京都アニメーションなのだという認識に至る。
原作でもそうだったのだが、国崎往人が柳也と裏葉の二人の力を受け継いでいる、そのように思わせるシーンはいつも体が震えてしまう。