機動戦士ガンダムSEED DESTINY 第5巻 選ばれた未来 後藤リウ 角川スニーカー文庫
機動戦士ガンダムSEED DESTINY(5) 選ばれた未来 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 後藤リウ,大貫健一,小笠原智史,As'MARIA,矢立肇,富野由悠季
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/03/31
- メディア: 文庫
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第49話以降は、スペシャルエディションとアニメ版の融合という形で描かれる。
また、本編での生死と異なるキャラクターもおり、若干の違いが見受けられる。
個人的には、オーブ連合首長国軍のムラサメ三人衆イケヤ、ニシザワ、ゴウの変更点はどうかと思ったが。
イザーク・ジュールとディアッカ・エルスマンがなぜザフトに敵対する旧クライン派の旗艦でありながら、それを防衛する行動に出たのか。
このあたりは本編では非常にわかりにくい描き方だったが、小説ではザフトが内包していた潜在的なクライン派の決起という形で表現している。
この点は非常にわかりやすくなった。
レクイエム、各ステーション、メサイア攻防戦の最終決戦でのザフト、オーブ軍(旧クライン派、旧地球連合軍、元ザフト)の戦力比はザフト側の圧倒的優位だったが、
戦局が経過と共に、ザフトから離反するクライン派(ここでは旧クライン派と区別する)が増加し、
最終的には、イーブンとはいかないまでも、勝敗を左右するだけの差には変化した模様。
その筆頭がイザーク・ジュールであり、ディアッカ・エルスマンなのだが、彼らは最終決戦が開戦した後にラクス・クラインの下へ参加しているので、
ザフト内の情報が旧クライン派に筒抜けだったという大きなアドバンテージをオーブ軍は獲得する。
これもまた戦力に劣るオーブ軍が勝利できた点だろう。
戦後の処理において、イザークやディアッカが政治面で奔走している点も描かれている。
ラクス・クラインは自らの不在が招いた混乱を収拾する責任を負うということで、プラント本国に帰国したようだ。
戦後の世界のアウトラインはある程度提示されたが、しかしこれだけではまだどうなるかはわからない。