准尉という階級について

機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」におけるMSパイロットといえば、ユウ・カジマ少尉、フィリップ・ヒューズ少尉、サマナ・フュリス准尉の3名が挙げられる。
少尉は士官学校卒の士官の中でも最初の階級ということでわかる話だが、准尉ってなんぞやと。
ガンダムをもとにした二次創作では、少尉の下ということで士官の最下層、最初の階級と扱われるケースもあるが、
世界的なケースを考えると、士官学校を出ていない兵卒がたどり着ける最高階級というケースが多いようで。
(その場合は、日本では准尉というよりは兵曹長という呼び名だったようだが。)
ただし、例外としては士官学校を卒業していない士官候補生が、急遽実戦任務につく際に任官される階級が「准尉」でもあるという。
その場合の准尉は、任務が終わって卒業したときに正式に少尉になると。
話を戻すと、ガンダムの世界においては地球連邦軍ジオン公国軍も開戦からの消耗で人材不足。
特に、戦時中に養成した士官なんかはバンバン実戦に出て行かなければならない状態。
後半戦なんか、MSパイロット要員として一人でも多く士官が欲しい。
で、養成が完全じゃないけれども、大規模作戦も近いから仮卒業させてしまおう、という魂胆で准尉という士官、MSパイロットが誕生したのではないかと。
サマナ・フュリスというキャラクターは、それこそ冒頭の二人の古参のベテランに比べると新米パイロットで、ずいぶんとピンチに陥るわけなんだが、
それは、彼が准尉であったからこその所以であったというわけだ。
ただし、そんな彼もソロモンとかア・バオア・クーという大規模作戦前には、数々の作戦に従事して立派な士官へと成長していくんだけどね。
サマナは最終的にはMSパイロット育成の教育士官になったというから、実に大したものだ。
1年戦争を生き残った彼は、もちろん立派な士官として認められ、正式に少尉として任官されたに違いない。