100億円はゴミ同然 アナリスト、トレーダーの24時間 坪井信行 幻冬舎新書

100億円はゴミ同然―アナリスト、トレーダーの24時間 (幻冬舎新書)

100億円はゴミ同然―アナリスト、トレーダーの24時間 (幻冬舎新書)

奇抜なタイトルで目を引いて、売るだけ売って内容は大したことない・・・その手の本に思えるけれども、実はそうじゃなかった一冊。
以前、全く長期投資の本質を描いていないにも関わらず長期投資を謳う悪書をつかんだが、
今回は短期も長期もトレーダー、アナリストとしての経験に基づいて執筆されているので、実に参考になる。
特に、デイトレーダーと、証券会社のトレーダーのような期ごとに利益を上げる職業とでは、必要な気質が異なる点にきちんと言及している点は注目したい。
その点を踏まえた上で、前者ができる人、後者ができる人は、持つ性質・才能が全く違うからこそ、向き不向きがあるという論法。
どこぞの悪書のように、デイだからダメ。長期だから最高!のような、バカな論法ではないので、説得力がある。
タイトルは過激だけれども、内容はいたって冷静。証券会社(特に外資)に興味のある人は参考になる一冊。
投資に興味のある人も、後半の第5章あたりからは参考になる。
前半はアナリストについての解説なので、後半だけ読んでも良し。