機動戦士ガンダムUC 第5巻 福井晴敏 角川書店

発行ペースがいきなり上がったので、単行本の読了が追い付かない状態。連載を読むので精一杯。(現状で単行本は6巻まで刊行)
バナージ、ミネバの家という背景については描かれてきたのだが、中々それが見えなかったリディの家についての背景が描かれる本作。
ビスト家、ザビ家、そして代々連邦政府の首相というマーセナス家。
これら3つの家柄がそれぞれの背負ってきたもの、そして新しい世代のバナージ、ミネバ、リディが為そうとしていることとも対比されておもしろい。
そして、ビスト家についてはアルベルトの背景も同時に描かれることで、陰陽でいう陽のバナージ。陰のアルベルトというビスト家の裏表も描かれることになったのもまたいい感じだ。
ユニコーンを操る中、マシンに取り込まれる感覚を恐れ、拒絶するバナージに対して、行動したことの責任を取ると自らの命を賭して教え諭すダグザ中佐。
まさか、彼がこのような最期を迎えるとは当初のイメージでは想像もできず、このあたりからユニコーンという作品へのイメージが変わり始めた転機とも言える内容だった。