機動戦士ガンダムSEED DESTINY HDリマスター PHASE-16「インド洋の死闘」

ジブラルタルへ向けて出港したミネルバは、ネオ・ロアノーク大佐率いる地球連合軍第81独立機動群ファントムペイン待ち伏せ攻撃を受ける。
インド洋を舞台とした戦闘は、空中戦と水中戦となり、水中戦はアビスを擁する地球連合軍が終始優位に作戦を進める。
しかし、一方の空中戦は数をそろえた地球連合軍とインパルス、セイバーの特機を要するザフトが互角の戦いを繰り広げる。
結果、戦力を消耗しすぎた地球連合軍は撤退を余儀なくされる。
一連の戦闘中に、地球連合軍がザフトのカーペンタリア基地攻略を目的とした建設中の軍事拠点を発見したシン・アスカは、命令のないまま攻撃を開始。
MS部隊指揮官であるアスラン・ザラによる戦闘中止命令すら無視して拠点攻撃を続けたシンに鉄拳制裁を加えるのであった。
アスランの言い分としては、命令無視と「虐殺行為」に相当する戦闘力を喪失した敵への攻撃を継続した点、
そしてミネルバは今後ここに留まるわけではないので、ミネルバの離脱後に再び地球連合軍はやってきて拠点を再建することが予測され、しかもザフト攻撃の報復として今度はより残虐な方法で現地住民に強制労働を強いるだろうという点を諌めたかったと推測される。
ただ、シンはいくら撃墜数はエース級とはいえ実戦経験の少ない新兵なために、アスランの言い分を想像できない。
つまり、アスランは中間管理職として部下を適切に諭さなければならない一番最初の場面で、それを怠って鉄拳に訴えたことになり、それが今後に渡って続く現場(シン)との乖離、軋轢になってしまうのである。