機動戦士ガンダムUC 第6巻 福井晴敏 角川書店

ガンダム作品と言っても過言ではないブライト・ノア大佐が、ついに登場。
現段階ではサービスで登場したようにしか見えず、その役回りがどのようになるかが注目されるところだが、連載ではその存在感が大いに発揮される展開を迎えるので大いに期待されたい。
本作のもう一つの見所は、急激に心の成長を遂げるバナージの姿である。
彼のニュータイプを思わせる成長ぶりは、歴代のニュータイプと戦いを共にしたブライトとの邂逅を必然的に予感させる。
人物描写としての魅力では、連邦首都ダカールを襲う巨大MAに単機で気を吐くリディの姿も挙げられるが、何より自機を犠牲にして特攻を仕掛けるジムIIIパイロットの姿が涙を誘う。
連邦軍量産機のある意味花形的な活躍(やられっぷり)を堪能できるシーンだ。