艦隊これくしょん -艦これ- 陽炎、抜錨します! 第3巻 築地俊彦 イラスト:NOCO ファミ通文庫

陽炎型1番艦、陽炎が主人公のシリーズ。
E海域での攻勢に成功したことによって、人類と深海棲艦の前線は西方海域へと移行していった。
これを受けて、西方海域での攻勢は呉鎮守府佐世保鎮守府が担うこととなり、E海域とは逆に西側への艦娘の異動が行われていた。
陽炎率いる第十四駆逐隊にも異動の辞令が出されたのだが、その行先は西ではなく南のリンガ泊地であった。
リンガ泊地の老提督とその秘書艦の吹雪型駆逐艦5番艦、叢雲はリンガでは特にすることはないので、リゾート気分で骨休めして帰ってくれと告げる。
あまりのことに拍子抜けしてしまった陽炎であったが、リンガに滞在するうちに、ここに徐々に迫っている危機に気付く。
2014年夏イベントE-4海域にて、まさかのあきつ丸が一部のルート固定と、ボスに対する特効があることが話題となったが、その一端が本書でも垣間見られる。
あきつ丸は陸軍の揚陸艦なので海戦は苦手というのはもっともなことなのだが、揚陸艦であるがゆえに上陸作戦であるE-4のルート固定に役立ち、さらには陸軍ゆえに陸戦に強いということのようだ。
このアイデアは本書が先だったのか、それともイベントでの実装化を見越して、本書に活かされたのかはわからないが、あきつ丸に隠された実力が本書とゲームとでコラボレーションされていたと見ていいのではないだろうか。